梅干しの挽き割り納豆
今週のお題「納豆」
小さい頃の私は、結構な偏食家だった。
野菜が食べられない、ご飯やパンもたくさんは食べられない、
その代わりお菓子や肉はたくさん食べる。
そんな調子だったから一食を食べきるのはかなり大変だったのだけれど
おかずはほとんど食べられないくせに、なぜだか梅干しは好きだった。
我が家の梅干しは母が自分でつけた物で、ほんの少しでびっくりするほど酸っぱい。
そんな梅干しを、毎食、白ご飯に必ず添えて食べていた。
梅干しさえ間に挟めば、苦手なおかずも一口ずつは食べられた。
梅干しのおかげで食べられるようになった物の一つが、納豆である。
納豆自体は苦手だったが、梅干しと合わせて挽き割りにしたものなら喜んで食べた。
そのうちいろいろな物が食べられるようになって、
今はネギを入れたスタンダードな納豆ばかりになったが
もし梅干しがなかったら、今も納豆を食べられなかったかもしれない。
しかし、あの時期、私がそれしか食べられないからと、納豆といえば梅干しの挽き割りばかりだった。
今はネギばかりであることを思えば、親は特別梅の納豆が好きだったわけでもないだろうに。
飽きるだろうし洗い物も面倒なのに、子どものわがままに付き合ってよくやってくれたものだと思う。
偏食を直せと強制された覚えはないけれど、いろいろ考えてくれていたんだなぁ。
今更気づいて、感謝です。