自称クローゼット

今週のお題「間取り」

初めて一人暮らしをする時、母に付き合ってもらって物件を見て回ったことがある。
ネットで探した物件を見せて欲しいと、色々な仲介業者を回ったが、結局極端に安い所は若い女性が住むにはとても向かない場所で、相場通りのそれなりのところを見せてもらったのだが、中にはなかなか酷い間取りのところもあった。
忘れられないのが、1 Kのクローゼットありセパレートバスありという物件である。
実際に部屋に入って見てみると、確かにクローゼットらしき扉はあるのだが、開けると奥行きが10cmほどしかなかった。この奥行きで一体何を入れろと言うのだろうか。文庫本?
ふと、風呂のとなりにあるトイレの方へ回ってみると、明らかにトイレのスペースが自称クローゼットの領域を侵略していた。
つまりこの物件は、元ユニットバスで、近年の要望に応えてセパレートバスに工事をしたのだ。その際にクローゼットの広さを大幅に犠牲にしたのである。
とはいえこの、服を到底しまえるとは思えない謎のスペースをクローゼットというのはいささか無理があるのではないだろうか。
失礼ながら大笑いをしながら出てきてしまった。