恋をすること

今週のお題「告白します」

私は恋愛感情を持ったことがありません。

宇多田ヒカルさんの「初恋」という曲に、

人間なら誰しも
当たり前に恋をするものだと
ずっと思っていた だけど

という一節があります。

ええ、私もそう思っていました。
学生の頃、恋をしたことがないと友人にいうと、「まだそういう相手に出会っていないだけ」と言われたものです。
あれからずいぶん年を食って、それなりに人生経験もあって、尊敬すべき人たちにも沢山出会ってきましたが、恋という感覚を実感することはありませんでした。

最近は恋愛感情がないことも性のあり方のひとつに数えられて、性的マイノリティの分類に入っているそうですが、本当にそんなに特殊なことなのか?と、正直、疑ってもいます。

少女漫画には恋する相手といるだけで心臓が高鳴ったり、顔が赤くなったり、恋をしている間は他のことが手につかなくなったりという描写がよくありました。そんな現象は、ごく一部の感受性の豊かな人だけが体験していることなのでは?
他の人はその体験談に影響を受けて、自分の気持ちも近いものに作り上げているだけなのでは?
「恋をするのが当たり前」という価値観に、大勢で引っ張られているだけのように思えるのです。

私は、仕事以外で自分の時間を潰して定期的に他人と会わなければならないことに耐えられなかった人間(言葉にするとひどいな)なので、親密な関係がそもそも築けなかったわけですが、それができる人の中には、特に好きじゃなくても好きなふりをしたり、結婚したりしている人は沢山いるのではないでしょうか。
でないと、お見合い結婚しかほとんど道がなかった明治時代より前の人たちはもっと揉めていたはず。

考えすぎでしょうか?